2024年11月11日月曜日

『マネーボール』(2011年)「カネがあるチームが勝つアメリカ大リーグ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」ブラッド・ピットがメジャーリーグのゼネラルマネージャーを演じる映画。結局、大リーグは「カネこそが全て」の世界なのか?

『マネーボール』(2011年)「カネがあるチームが勝つアメリカ大リーグ」

経済格差

なかなか面白い映画。普通「野球映画」はチームが一丸となって勝利を目指す姿を感動的に描くもの。しかし、この『マネーボール』はちょいと違います。アスレチックスのGMを務めるビリー・ビーン(ブラッド・ピット)。2001年のプレーオフで「カネ持ちチーム」ヤンキースに敗れて敗退。それだけでも悔しいのに高額の契約金でヤンキースに有力選手を引き抜かれ、チームの主軸を失う。かつては日本のジャイアンツが「カネで選手を買っている」ということでファンから嫌われましたが、アメリカでは非常に露骨。選手も「たくさんもらえる方がいい」というドライな思考。「チームに対する愛着」が気迫なところがあります(そんな奴ばっかりじゃないけど)。


オレ流

アスレチックスのオーナーはカネ持ちではないため「今の予算でチームを作れ」とビリーに指示。かつて有望選手だったが活躍できなかった過去があるビリーは「オレ流」でやっていかねばならない。キッカケとなったのがインディアンズで選手をデータ分析するピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)という男。「データマン」ピーターの正確な分析に感心したビリーはピーターをスカウト。過去のデータに基づいて選手を集め始める。しかし、獲得した選手はピークを過ぎたベテラン、ケガにより万全でない選手、遊び人、変わった投げ方をする投手など。これらの選手を試合に出したがらない監督アート・ハウ(フィリップ・シーモア・ホフマン)はビリーと対立。このあたりも面白い描写。監督は試合に負ければ自分の評価が下がるためGMの命令を無視。監督とGMの力関係はどちらが上なのだろう?


独断専行

強引に自分が決めたラインナップで勝負するビリー。何とチームは連勝。しかし、落とし穴が・・・。この映画が教えてくれるのは、メジャーリーグは「勝つことが全て」の世界であること。本来、スポーツは競い合って「勝った」「負けた」でその都度、ファンが熱くなるもの。しかし、メジャーはカネで勝利を買うことができます。大金で有力選手をかき集めるカネ持ち球団。そんなにカネをかけてチームを作って逆に負けたらバカみたい。そうまでして勝ちたいの? という気もしますが、そういう商売なのでしょう。有望選手を売り買いする実に「ビジネスライクな世界」のメジャーリーグ。儲けることが全て。この映画を観た後は野球に対する考え方が変わるでしょう(開幕前から優勝チームは決まっているんだろう? といったシラケたムードになるかも)。


(YouTube)

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2024年11月10日日曜日

『タクシードライバー』(1976年)「妙にツッコミどころが多い主人公トラヴィス」

「金洋ロードショー:映画ブログ」ロバート・デ・ニーロがタクシードライバー「トラヴィス」を演じる名作。イマイチ理解できない「トラヴィス」という奴を紹介。

『タクシードライバー』(1976年)「妙にツッコミどころが多い主人公トラヴィス」

名作

監督マーティン・スコセッシ。ファンも多い人気作。ですが、どうもよくわからないシーンが。デ・ニーロ演じる「トラヴィス」。元・海兵隊だけど不眠症(ベトナム戦が影響しているらしい)。「眠れないから」という理由でニューヨークのタクシー会社で面接を受けることに。面接で気取ったことを言って怒鳴られるトラヴィス(早くもヤバイ予感)。採用されて仕事。黒人を乗せないドライバーもいるが、トラヴィスは誰でも乗せるし、危険なところにも行く。夜のいかがわしいニューヨーク。客は、ヤバイ奴、政治家、など。


パランタイン上院議員の選挙事務所に勤めるベッツィー(シビル・シェパード)にホレたトラヴィス。まずは食事デート。その後がマズかった。何とアダルト映画館にベッツィーを誘う。キレて帰るベッツィー(そりゃそうだ)。何ともヘマなトラヴィス。謝っても許さないベッツィーはヤケに強情(妙に理屈っぽい女でもあります)。もう一人の女。トラヴィスのタクシーに乗ってきた少女アイリス(ジョディ・フォスター)。ポン引きのマシュー(ハーヴェイ・カイテル)に薬物や甘い言葉で食い物にされている。「アメリカの闇」を象徴するようなキャラ。「映画館の女スタッフ」も目立つキャラ。彼女にヘンに声を掛けて「変質者」扱いされるトラヴィス。どうもニューヨークという町は人間を「妙な奴」にしてしまうようだ。


なぜそうなるかな?

世の中にイライラしているトラヴィス。アイリスと会ったことで「眠っていた闘志」が目覚める。身体を鍛え直し、怪しい売人(薬物も所持)から銃を購入。アイリスを助ける前にパランタイン上院議員を(なぜか)暗殺しようとする。ワザとらしくパランタインのSPに話しかけるトラヴィス。その後、なぜかモヒカン刈りにして銃でパランタインに忍び寄る(なんか雑な攻め方だった)。その後はポン引きマシューと勝負。かなりの出血シーン。


わからん

トラヴィスがパランタインを狙った理由がよくわかりませんね。ベッツィーに熱心に支持されているのに嫉妬したのでしょうか? それとも「コイツが大統領になったら世の中は今のままだ」という絶望感があったのでしょうか? でもモヒカンにするのはいかがなものか? 暗殺するには目立ちすぎる。ラストもよくわかりません。アメリカでは犯罪者と戦ったら英雄になるのか? チャールズ・ブロンソン『狼よさらば』(1974年)では「犯罪者と戦った男」は町を追放されてしまったが。


(YouTube)

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2024年6月2日日曜日

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

ブルース・リーが少しだけ登場した名作(1980年)。存在感のある女性キャラ(夜の女、ほか)を紹介します。

1.主役

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

香港の格闘家ビリー・ロー(ブルース・リー)。有名になったせいか、挑戦されることが多くなってきた。謎の韓国人(カサノバ・ウォン)を蹴り合いの末、KO。


2.お茶女(二人)

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

ビリーの友人であり格闘家のチンクー(ウォン・チェンリー)は日本人。コチラも謎の連中に狙われて挑戦されることが多くなってきている。まさに決闘、というタイミングでチンクーの使用人がお茶を運んでくる。いかなる時でも「決められた時間にお茶を飲む」のがチンクーの日常。


3.母と姉

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

かつてはどうしようもない悪ガキだったビリー。姉と暮らすようになってからマトモになったという。


4.バニーガール

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

チンクーが急死。日本での葬儀に出席するためビリー来日。その前に銀座のナイトクラブで働くチンクーの娘に会おうとする。来店したビリーをバニーガールが案内。


5.チンクーの娘

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

ナイトクラブの歌手メイ(奥村チヨ『気ままぐらしの女』を歌う)。「娘」といってもチンクーとは血縁がないらしい。チンクーとは疎遠だったが、突然訪ねてきたチンクーからフィルムを預かっている。また、メイは謎の二人組に監視されており、ビリーはメイと会っているところを暴漢に襲撃される。


6.夜の女

『ブルース・リー 死亡の塔』「女性キャラ紹介」「金洋ロードショー:名作映画ブログ」

何とビリーがあっけなく死亡。弟ボビー(タン・ロン)がその謎を探るため来日。広大な屋敷に住む西洋人ルイスのもてなしを受ける。その夜、厚化粧のエンジェル(ルイスの女。演:ミランダ・オースチン)がボビーを油断させて毒針で始末しようとする。


(解説)珍シーン、珍キャラ、謎の演出が楽しい傑作。ブルース・リーのマジメなファンを激怒させた珍作でもあります。しかしながら、これはよくできた映画。映画の数は星の数より多い。普通の作品では最早誰も喜ばない。ツッコミどころ満載の『死亡の塔』は何回観ても楽しめる内容になっています。格闘シーンがメインですが、女性キャストにも注目です。

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2024年1月16日火曜日

ジャッキー・チェン『ポリス・ストーリー香港国際警察』「面白シーン紹介」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー」ジャッキーがバラック村やデパートでハードなアクションを見せる傑作。しかしながら珍シーンも。そんなツッコミどころを紹介。

(あらすじ)

香港警察が悪辣な犯罪組織を追う。

アクション・コメディ

ジャッキー映画は「アクションと笑い」を見せるもの。ツッコミどころがあって当然ですが、敢えてツッコミを入れてみようかと。

ケーキ

誰が始めたのかは知らないが、署員が誕生日の時はその署員の顔にケーキをぶつけるのが香港警察の習慣。署内には多くの警官。毎月、毎週のように誰かの誕生日がやってくる。そのたびにケーキを用意するのだろうか? それともチェン・カクー(ジャッキー・チェン)、チェンの同僚刑事キム(マース)といった主要なメンバーだけがターゲットにされるのだろうか?

ドジ

刑事キムは実にどんくさい奴。秘密作戦では犯罪者に怪しまれてしまい、壮絶な銃撃戦に。「やらせの襲撃」にも失敗して失神。この男のせいでチェンは苦境に。

お漏らし

チュウ(チュウ・ヤン)率いる犯罪組織と香港警察がバラック村で銃撃戦。死者が続出し、フランシス刑事(ケン・トン、湯鎮業)はビビりまくる。チェンに「落ち着け」と言われるが、そうはいかない。犯罪者を勢い&恐怖で射殺。そしてスボンを濡らしてしまう。いくら映画といってもビビって漏らすシーンは恥ずかしい。ケン・トンはその後も多くの映画出演。しかし、いつまでもこのシーンをイジられそうな気がする。

バラック村

山の斜面にバラックで住む人々。そこを車で逃走するチュウ。チェンも追跡(後にチェンはこの責任を取らされることになる)。映画的には迫力があって良いが、実際にこんなことをやったら死者続出。決してマネしないでいただきたい(「誰がマネるか!」と言いたいところであるが、ホントにやりそうな奴が出てきそうな今の世の中)。

屁理屈男

チェンに捕まったチュウの裁判。何と寝坊してしまうチェン(おいおい)。遅れて到着したが、チュウの屁理屈弁護士に苦戦。チェンを「ウソつき」呼ばわりする弁護士。「バスを片側からして見ていませんね?」などと追及。当たり前じゃんか。走ってるバスを横から見てるのに向こう側が見えるワケがない。しかしながら、チュウ&弁護士が「言い訳作戦」で勝利。裁判官がマヌケだと犯罪者に有利。証人に逃げられたうえに証言の録音にも失敗したチェンは左遷。

地方勤務

左遷されたチェンが田舎の警察署で勤務。そこでのドタバタは笑いの演出。しかしながら、エエ加減な香港警察。上層部はチェンの働きを高く評価している、ということだが一回トチっただけで左遷とは。メガネの署長もエラそうにするばかりで何の役にも立たなかった。

女秘書

チュウの秘書サリナ(ブリジット・リン)は若い美女。幼い頃から家族がチュウの世話になってきたということで秘書に(どんな世話だったのかが明らかにされることはなかった)。ワルとつるんで大きな態度のサリナ。実に愚かな女。邪魔者は消す、のがチュウの組織。「面倒な存在」になったサリナを消しにかかる。ようやくサリナは自分が「単なる使い捨ての道具」であることに気付く(遅)。警察の裏切り者もサリナと同様、実に愚か。

デパート

この映画を「ジャッキーの最高傑作」にしたのが「デパートでの戦い」。これまでカンフー映画では「だだっ広い草原」、アクション映画では「多少暴れても大丈夫(?)な場所」が戦いの舞台だったが、デパートは人がとても多く、高価な商品、設備がある場所。デパートを借りて撮影したが、それは営業時間外に限定。決められた時間の中、ガラスが割れまくるハードな対決、電気ポールを伝って敵を追うシーンを撮影。派手にデパートをぶっ壊した。しかしながら、この作品でのデパートのダメージはかわいいもの。次作ではもっと過激なことに。この『ポリス・ストーリー』シリーズの「陰の主役」は「デパート」なのだ。

(予告編:YouTube)主題歌も聞けるよくできた映像
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2023年3月18日土曜日

ドルフ・ラングレン『スナイパー 狙撃』「ツッコミどころ紹介」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」ラングレンが狙撃手を演じるアクション映画(1996年)。「撃たへんのかい」といった感じでツッコミながら鑑賞する作品です。

あらすじ

スナイパー(狙撃手)が女パートナーと組んでビルから遠距離狙撃をしようとするが・・・。

主役

スナイパーの「イーグル1」(ドルフ・ラングレン)。超遠距離狙撃を得意とする謎の男。謎の暗殺組織に雇われてターゲットを暗殺するのが任務。そもそもどこの国の人間で、なぜそんな組織に雇われているのかは不明。

組織

謎の暗殺組織。「ゼロ」とかいう正体不明の人物が率いている。どこの国の組織なのか? 強力な武装をバックアップしているのは何者なのか?  それが本編で語られることはなかった。

中山美穂?

「イーグル1」は遠距離銃で撃つ係。しかし、狙撃というもの距離が遠ければ遠いほどサポート役が必要(らしい)。「イーグル1」の任務をサポートするスポッター(助手係)を務める「イーグル2」(ジーナ・ベルマン)。中山美穂っぽい顔の女。ターゲットまでの距離や風の強さを測って「イーグル1」に伝える。

過去

「イーグル1」と「イーグル2」には過去が。二人である標的を狙ったが、「イーグル1」が狙撃をためらった。そのせいで組織から銃撃された。任務を怠った者には「死の制裁」が加えられるのが組織のルール。

現在

「イーグル1」と「イーグル2」が再び組んで任務。今回はビルからある人物が乗る車を狙撃すること。ビルに潜入して、銃を設置する。前回の任務で狙撃を怠った「イーグル1」と「イーグル2」がなぜ「死の制裁」を加えられることなく再び組むことになったのか?  それが本編で語られることはなかった。

警備員

あるビルに潜入して狙撃しようとする「イーグル1」と「イーグル2」。そのビルには二人の警備員が。クライン(コンラッド・ダン)とオハラ(クリストファー・ハイアーダール)。クラインはマジメであるが、オハラは薬物中毒者。「イーグル2」にからむオハラ。実に邪魔くさい奴(態度悪すぎ、下品すぎ)。

どんくさい

カッコつけてるけど未熟な「イーグル2」。トイレでオハラに暴行されてしまう。「イーグル1」が助けるが、中途半端な対応。

熱愛

助けられたことで「イーグル1」を愛する「イーグル2」。ラブシーン。そういうことをする雰囲気の場所・状況ではないが、アクション映画に「お色気シーン」は付き物。

最後の仕事

車を狙撃しようとする「イーグル1」。またしても撃たない。「殺されるターゲットの顔が自分自身に見える」というのがその理由。殺し屋は使い捨てされるのがオチ。足を洗うには任務を拒否するしかない、という考えのようだ。

黒幕

任務を拒否したことで大勢の殺し屋に襲撃される「イーグル1」。激しい戦闘。そして「ゼロ」が正体を現す・・・。

(YouTube)「予告編」

解説

過去のシーンで「イーグル1」と「イーグル2」がヘリから銃撃されるシーン、エレベーターを使ったアクション、ラストの一連の決着戦が迫力のアクション作。キャラ設定は良いのですが、ストーリーにちょいと疑問がある映画。二度も任務に背いた「イーグル1」。足を洗いたいのが本音。ではなせ、任務を引き受けたのか? ワザと任務に背いて組織の殺し屋を始末して「ゼロ」と決着をつけるのが目的だった? それなら良いストーリーです。しかしながら、説明不足のためストーリー展開に疑問を感じる内容。「寡黙な男」を演じることが多いラングレン。そのせいで「イーグル1」の意図が伝わりにくかったのが残念。爆発シーンも「いかにもCG」って感じでちょいと興ざめ。もう少し「説明的なシーン」が欲しかったところです。

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『スナイパー 狙撃』はDVD化されていません。VHSでリリースされたのにDVD化されていないビデオがとても多いのが残念です。

2023年1月27日金曜日

陸上警察のチー総監の視点で『プロジェクトA』紹介「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー」警察による海賊退治を描いたアクション映画(1983年公開)。クワン・ホイサンがコミカルに演じた「チー総監」を中心に作品を紹介します。

あらすじ

水上警察&陸上警察が海賊と戦う。

『プロジェクトA』(俳優紹介:クワン・ホイサン)「金洋ロードショー:映画ブログ」
これが正しい敬礼?

(YouTube)「予告編」

1.クワン・ホイサン

ジャッキー・チェン、ユン・ピョウ、サモ・ハンによる最高傑作『プロジェクトA』。エラそうだけど、ちょっとドジな「陸上警察のチー総監」を演じたクワン・ホイサン。漢字で書くと「關海山」、英語では「Kwan Hoi-San」。出演作多数の大ベテラン。しかしながら、そのほとんどは日本未公開作(私も『プロジェクトA』とその続編、日本未公開カンフー映画で少し見たことがあるだけ)。なかなかの演技派で、「エラそうな態度」「困り顔」を見事に使いこなします。


2.陸上警察

1900年代、イギリス植民地下の香港。海賊対策会議。不満爆発のチー総監(クワン・ホイサン)。「カネばっかりかけて海賊を捕まえることができないじゃないか」と水上警察司令官(ラウ・ハクスン)を非難。そのせいで給料が上がらないのだから怒りも当然。水上警察のリーダー格、ドラゴン(ジャッキー・チェン)もナマイキで気に食わない奴。メガネを壊された礼に「敬礼の仕方教えちゃる」ってな感じでドラゴンにワザとヘンな敬礼をさせてやった。海賊退治に向かうことになった水上警察。その前に酒場で乾杯。イヤミな陸上警察の連中にイラっとした水上警察隊員(タイ・ポー)が「それ、ピーピーピー」と陸上警察をおちょくり、ついに「スパゲティ」をキッカケに水上警察と陸上警察が乱闘。大混乱の中、チー総監が登場。水上警察を罰するいいチャンス。しかし陸上警察隊長のジャガー(ユン・ピョウ)も乱闘に加わっており、うやむやに。ジャガーは総監の甥なのだ。いよいよ海賊退治。5隻の船を使うはずが3隻。2隻は「水漏れ」(イヤな予感)。総監「潜水艦だから見えないのかと思った」とイヤミ炸裂。「ドカン」と船が爆破され、出航延期。そして、どんくさすぎる水上警察が陸上警察の傘下に。甥のジャガーに命じて水上警察をしつける。高級クラブで手配中のチャンを捜すドラゴンとジャガー。店がメチャクチャに。そこへ総監と店のオーナー、チョウが登場。「犯罪者などウチの店にはいない」などとホザく大物チョウに頭が上がらない総監。その後、ドラゴンが店内に潜伏していたチャンをしばき倒して逮捕。悪党を匿っていたことがバレたチョウ。総監にそれをどう説明したのだろう? 海上で総監が警察用ライフルの受け渡し。泥棒フェイ(サモ・ハン)とドラゴンにライフルを奪われる。総監を海に落とそうとするフェイだが、総監「泳げないんだ」と情けない顔(だから陸上警察所属?)。結局、総監に情けをかけ、海に落とす。後日、ライフルをめぐってチョウの手下&海賊メンバーがドラゴンとフェイを追い回す。通りがかった総監がドラゴンに自転車を奪われる。「ピーピーピー」と笛を吹くばかりの総監の部下。総監「追い掛けんかい」ってな感じで怒り心頭。でもドラゴンを捕まえ、手錠をかけた。そしてドラゴンは手錠のまま悪党に追われ時計台へ。その後、英国少将が海賊に捕まる事件。その対策会議。あのチョウが香港総督に会いに来た。高級クラブでの一件によりチョウを怪しむ総監。チョウは何しに来たのだろう?

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2023年1月24日火曜日

カーター・ワン『少林寺への道4』「やたら疑われる青年 vs. 真の黒幕」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」少林寺の青年が師匠の命令で寺を混乱させた裏切り者を捜すカンフー映画。裏切り者の正体、かわいい皇女、ツッコミどころに注目。

1.ストーリー

少林寺の青年が謎の黒幕に陥れられ、濡れ衣を晴らすため戦う。

2.キャスト&見所

少林寺で次々に僧たちが殺されていく。犯人もその目的も謎。少林寺の「悔心院」に幽閉されているテンチー師範。弟子ペンフェイ(カーター・ワン)に「少林寺の裏切り者を探り出せ」と命じる。悪役は「少林寺を陥れようとする男」。次々に少林寺の僧や関係者を襲ったうえ、皇帝から寺に贈られた「秘宝の香炉」を奪う。その正体と目的は? 「良いチャンス」とばかりに少林寺を追い込んで潰そうとする皇帝(江南)とその妹である皇女(ロン・ジェンエール)もまた少林寺を陥れる存在。追い込まれて焦った高僧たちが「殺害命令書」を発行。これによりペンフェイは刺客たちに襲われる。高僧の弟子チーラン(許治美)は少林寺の行く末を案じ、ペンフェイをフォロー。アクションが見せ場の映画ですが、個性的な演出がちょいちょい入ります。少林寺から逃走したペンフェイを刺客が襲うシーン(「ペンフェイを油断させる芝居」付き)、食堂でペンフェイが追っ手と戦うシーン(箸で相手を撃退する珍シーンも)、最後の対決(ついに「叛徒(裏切り者)」の正体が明らかに)。ワイヤーでスーパーマンばりにペンフェイが空を飛ぶシーンも珍。真顔で飛ぶ姿は観ているコッチの方が少し恥ずかしいような気が。

3.感想

謎の裏切り者&そいつを操る謎の黒幕。何が目的で少林寺を混乱させているのか? ツッコミどころがいっぱいの映画。何かと疑われるペンフェイ。「遺体のそばにいたから」というたったそれだけの理由で高僧から殺人犯扱いされてしまう。自らの手で無実を証明し、「少林寺の裏切り者」を捜し出さなければならなくなったペンフェイ。次々に襲いかかる刺客を倒しながら、最後に黒幕にたどり着く。しかし、その「オチ(黒幕の正体&事件を起こした理由、最後の決着戦)」にもツッコミどころが(なぜか皇女もペンフェイと一緒に黒幕と戦う、ヘンな馬車ほか)。カンフー映画定番「食堂のシーン」など笑えるシーンもある名作。皇女役のロン・ジェンエール(意地悪だけどカワイイ役どころ)にも注目。最後まで敵の正体が謎のサスペンスなカンフー作です。

(YouTube)「予告編」

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