「金洋ロードショー:映画ブログ」ロサンゼルスの対照的な刑事二人が犯罪組織のワナに反撃。コミカルシーン&アクション。見所を紹介。
(YouTube)予告編
1.アクション&コメディ
ロサンゼルス市警の刑事タンゴ(シルヴェスター・スタローン)とキャッシュ(カート・ラッセル)。共に「凄腕」であるが、対照的。スーツ姿でメガネを掛けて株式新聞を読むタンゴは「気取り屋」。キャッシュは「アメリカの兄ちゃん」といった感じの雰囲気。しかし、犯罪者に容赦ないところは共通。そのせいで二人は悪辣な麻薬組織にニラまれている。
2.悪役
麻薬組織。そのボス(ジャック・パランス)は冷静な態度ではあるが、冷酷。手下のレキン(ブライオン・ジェームズ)は凄い顔で、暴力的。中国系組織ともつながりがあり、そのボスはクワン(ジェームズ・ホン)。ワルが集結し、タンゴとキャッシュに殺人の罪を着せる。刑務所送りになったタンゴとキャッシュはそこで当然のように囚人たち(かつて二人に捕まった連中)から狙われる。その結果は?
3.トリビア
カート・ラッセルが女装するシーンもあるコメディなアクション作。『ニューヨーク1997』で「スネークと呼べ」とカッコいいセリフを言っていたラッセル。今回は全く違うキャラで、『ゴーストハンターズ』のときのような「陽気な男」役。キャッチコピーは「Let's do it.」(やってやろうぜ)。監督はアンドレイ・コンチャロフスキーほか、複数。内容をめぐって何度も脚本が書き直されたり、意見の衝突があったため。その結果、目まぐるしい展開の映画に。悪役で出演したブライオン・ジェームズは「映画は最初から混乱していた」「自分のキャラクターをスタローンが気に入った」「そのため完成が予定より数か月遅れた」と語る。ストーリー上の悪役はジャック・パランスだったが、スタローンによってジェームズがメインの悪役になった。元々、主演はスタローンとパトリック・スウェイジの予定。ところがスウェイジが降板して『ロードハウス/孤独の街』に主演。その後、カート・ラッセルが代わりに出演することに。さらにプロデューサーと「ワーナー・ブラザーズ」の間で法廷闘争する場外乱闘も発生。「ワーナー」は『コブラ』で経験した「過激なシーン」をめぐる問題から撮影済みの問題アリなシーンのカットを要求。これによってさらに完成が遅れ、映画の予算は2千万ドルもオーバー。その混乱を物語る「劇場版予告編」。本編からカットされたシーンが入っている。そういったトラブルから「この映画にはウンザリ」という関係者も。スタローンはまるでプロデューサー、監督、脚本家のように頑張り、撮影をまとめた。後にスタローン「あの映画でとても楽しい時間を過ごした」「カートはプロらしく完璧に演じた」と語っている。興行収入も良好。5,400万ドルの製作費で1億2,000万ドル以上の収益。ビデオもよく売れ、ロシア、ウクライナでも人気作となった。出演は他にタンゴの上司役でジェフリー・ルイス。マイケル・J・ポラードはキャッシュの友人で武器技師の「オーウェン」を演じ、コミカルなシーンを提供。スタローン演じるタンゴが麻薬組織のトラックを銃撃で止めるシーンはジャッキー・チェン『ポリス・ストーリー/香港国際警察』(1985年)に敬意を表して再現(スタローンはジャッキーと面識があり、ジャッキーのハードアクションを絶賛)。撮影上の困難があった映画だが、スタローンはヒットしたこともあって満足したらしい。続編のストーリーを準備しており、カート・ラッセルに出演を勧めているようだが、共にアクションスターとしての全盛期を過ぎたことを理解しているラッセルにはその気はないようだ。
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