「金洋ロードショー:映画ブログ」ニューヨーク市警の刑事がアメリカに潜入した英国テロリストに狙われる。見所を紹介。
(YouTube)予告編
1.刑事物
ニューヨーク市警のディーク・ダシルヴァ(シルヴェスター・スタローン)。相棒マシュー・フォックス(ビリー・ディー・ウィリアムズ)と組んでおとり捜査の日々。得意技は女性に変装して町の悪党を油断させること。アメリカに英国のテロリスト、通称「ウルフガー(ルトガー・ハウアー)」が整形して潜入したとの情報。ダシルヴァはフォックスと共に特別チームに加入。テロリストの整形後の顔を予想して捜査。ディスコでターゲットを発見。ダシルヴァの勘の鋭さに感心したウルフガーはダシルヴァを「好敵手」と見なし、挑戦するかのように人質事件を起こす。
2.悪役
ウルフガーという男。英国政府に不満を持つテロリストだが、あまりの過激さに仲間からも嫌悪される。アメリカに逃亡し、女テロリストのシャッカ(パーシス・カンバッタ)と組んでさらなる悪事。「政治的な目的を持つ過激派」ではなく単なる「ならず者」と化した。
3.トリビア
緊迫感で勝負する映画。スタローン映画らしいコミカルなシーンは少ない(女装シーンぐらいか?)。この脚本は元々『フレンチ・コネクション3』のものだったとか。しかし、ジーン・ハックマンが三作目に乗り気でなかったためボツ。そして、『ナイトホークス』に。監督もトラブル。ゲイリー・ネルソン監督とスタローンがアクション・シーンの撮影をめぐって衝突。ブルース・マルムースが監督することになったが、引き継ぎまで空白があり、1日だけスタローンが監督(地下鉄での追跡シーン)。「2つのバージョン」があり、スタローンのキャラクター、ハウアーのキャラクター「ウルフガー」をそれぞれ強調したもの。「ウルフガー」バージョンの方が試写会での評判が良かったが、結局、スタローンはハウアーのシーンをいくつか削除(ディスコでの銃撃戦、ウルフガーの死亡シーンほか。テロリストを主役にするのに躊躇したか?)。そういった再編集により、完成から1年後に公開。撮影時にも問題。製作中にハウアーの母親と親友が亡くなり、ハウアーは葬儀のためにオランダへ。スタローンの指示によるアクシデントでハウアーが二度負傷。スタローンとハウアーが口論。しかし、1993年、スタローンはハウアーの演技を称賛。これで過去の確執は消えたようだ。また公開時はあまり評価されず、興行収入もそこそこ。楽しい映画でもなければ、感動的な内容でもなかったのが原因。今では「都市テロ」は現実の出来事であり、珍しくもないが、当時の人々は映画に共感できず。「時代を先取りした作品」であった(スタローン「ニューヨークで都市テロが起きるなんて誰も信じていなかったから、ストーリーが無理があると感じていた」)。高所恐怖症にもかかわらず、スタローンはスタントを自分で行うことを主張。役作りのため、ビリー・ディー・ウィリアムズとスタローンはニューヨーク市警の夜間課で数週間働いたという。現代では「スリリングな名作」と評価される作品。発売中のBlu-rayソフトには1987年12月20日、テレビ朝日『日曜洋画劇場』で放送されたときの日本語吹替音声を収録(要確認)。
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