2025年3月4日火曜日

『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006年)「引退したボクサーが燃える対象を求めて」

「金洋ロードショー:映画ブログ」引退後のボクサー。家族を亡くし、抜け殻のような日々。生きる目的を捜す。見所を紹介。

(YouTube)予告編

1.引退後
『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006年)「引退したボクサーが燃える対象を求めて」

60歳になった元プロボクシング世界ヘビー級王者ロッキー・バルボア(シルヴェスター・スタローン)。経営するレストランはそれなりに繁盛しているが、寂しいことに妻エイドリアンはもういない(元々「体が弱い」という設定のキャラだった)。義兄ポーリー(バート・ヤング)は精肉工場を解雇(「高利貸しの手先」だった頃もあったが)。息子ジュニア(マイロ・ヴィンティミリア)は相変わらずイジけた性格で、親と比較されることにウンザリしている。かつて少女だったマリー(ジェラルディン・ヒューズ)は今ではシングルマザーで苦労している。フィラデルフィアの町も寂れた雰囲気。全てが寂しくなっていく状況でロッキーは「生きがい」を求める。

2.世界王者
『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006年)「引退したボクサーが燃える対象を求めて」

世界ヘビー級王者メイソン・ディクソン(アントニオ・ターバー)。実力者ではあるが「ライバル不在」のため、人気が盛り上がらない。それどころか「ロッキーより劣る」と評価する者も。そんなディクソンがロッキーとエキシビションで対戦することに。トレーナーのデューク(トニー・バートン)のアドバイスを受けてハードなトレーニングを積むロッキーだが、試合の内容は?

3.トリビア
『ロッキー・ザ・ファイナル』(2006年)「引退したボクサーが燃える対象を求めて」

スタローンが監督・脚本・主演を務めたシリーズ完結編(続編の構想があるらしい。ロッキーがアメリカに不法滞在するボクサーと出会う話だそうだ)。『ロッキー5/最後のドラマ』(1990年)でロッキーを殺すつもりだったスタローン。しかし、気が変わって脚本変更。その後、「5」の内容・興行結果にスタローンは後悔する気持ちが高まって『ファイナル』の製作開始。その内容に関して映画ファンは概ね好評。スタローンも「満足な出来」とコメント。注目のキャスティングはアントニオ・ターバー(本物のボクサー。元世界ライトヘビー級王者)。スタローンは当初、ロイ・ジョーンズ・ジュニア(ターバーのライバル)にディクソン役を頼もうとしたが、ジョーンズと連絡が取れず。ターバーを抜擢。他、マイク・タイソン、リングアナウンサーのマイケル・バッファー、レフェリーのジョー・コルテスが本人役で出演。「スパイダー・リコ」は一作目に登場したキャラ(フィラデルフィアのローカル試合でロッキーと戦う役)。今回、30年ぶりに登場。演じたのは当時と同じく、元ボクサーのペドロ・ラヴェル。「ロッキー・ジュニア」役はセイジ・スタローンが候補だったが、スケジュールの関係で出演できず。ボクシングファンのスタローンは試合の演出にもこだわり。ロッキーとディクソンの試合シーンの撮影は実際の試合会場でHBOが放送する「バーナード・ホプキンス vs. ジャーメイン・テイラー」の前に行われ、観客は大歓声でスタローンらを応援したという。リアルなファイトシーンを撮るためスタローンとターバーは本当にパンチを交換。脚本よりも早く顔が腫れたり、鼻血が出たりのハプニング。スタローンはターバーのパンチで何度も失神しそうになったという。また、ターバーもスタローンの意外なパンチ力に驚いたそうだ。「アナザー(もう一つの)エンディング」があり、オリジナルとは「試合結果」が異なる。シリーズは一応、これで終了。しかし、事実上の『ロッキー7』である『クリード チャンプを継ぐ男』(2015 年)が製作されるなど、まだまだシリーズは続きそう。
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