「金洋ロードショー:映画ブログ」映画版のパート3で完結編。レスリー・ニールセン演じる元ドジ刑事が爆弾魔に接触する。見所を紹介。
(YouTube)予告編
1.これで最後
ロサンゼルス市警特捜班のフランク・ドレビン(レスリー・ニールセン)。何と退職して「主夫」に。妻ジェーン(プリシラ・プレスリー)は弁護士として活躍するが、自分の子供がいないことに寂しさ。そんな二人にまたしても事件。人手不足のロス市警。エド・ホッケン警部(ジョージ・ケネディ)、元・同僚ノードバーグ(O・J・シンプソン)の頼みで爆弾魔と関係がある女タニヤ・ピーターズ(アンナ・ニコル・スミス)を内偵することになったフランク。それをキッカケにジェーンとケンカ。
2.悪役
今回の悪役は「爆弾魔」ロッコ・ディロン(フレッド・ウォード)。刑務所にいるロッコに一作目の悪役パプシュミア(某国のテロリスト。演:レイ・バーク)が接触。「アメリカを混乱させるデカいテロ」をロッコに依頼するが、どうなるか? ロッコの母親(キャスリーン・フリーマン)は実に個性的。鬼瓦みたいな顔で悪態。フランクに「汚いババァ」呼ばわりされて中指で仕返し。ロッコと刑務所で同房の黒人タイロン(ブルース・A・ヤング)は元々は白人だったが、「つらい刑務所暮らし」のため黒人になったという(ジョーク)。タイロンと脱獄する予定だったロッコだが、計画変更。オトリ捜査のため刑務所入りしたフランク(偽名「殺し屋ニック」)と共に脱獄。このシーンはスティーブ・マックイーン『大脱走』(1963年)のパロディ。フレッド・ウォードはクリント・イーストウッド『アルカトラズからの脱出』(1979年)で「脱獄不可能」と言われたアルカトラズ刑務所から脱獄する囚人役で有名になった過去。この『PART33 1/3 最後の侮辱』での脱獄シーンはそのセルフパロディでもある。
3.ドジ
フランクを始め、相変わらずドジな人たち。アカデミー賞授賞式が爆弾魔ロッコに狙われている、ということでパトカーで急行するロス市警。しかし、エド&ノードバーグは両隣にピッタリと他のパトカーに停車されてドアが開けられず。大袈裟でわざとらしいギャグや映画パロディよりも、こういったたぐいのマヌケな珍シーンの方が個人的には楽しい。
4.トリビア
キャラが楽しい映画。パート1、2と同様、監督の家族や知人らも出演。監督デヴィッド・ザッカーの父母は一作目では父はカメラマン、母はラドウィッグの秘書「ドミニク」役でしたが、今回はクリニックの患者(父)、受付(母)。受付係に大ボケをかますフランクに注目されたい。色っぽい「タニヤ」を演じたアンナ・ニコル・スミスはアダルト系のモデル。撮影後、大金持ちと結婚したが、遺産争い。結局2007年、処方薬の過剰摂取により39歳で死去。シリーズ三部作で活躍したジョージ・ケネディは今回は肺炎のため不調。歩けないため座っているシーンが多かった(撮影中、階段から落ちるハプニングもあったとか)。囚人役でランドール・コッブが登場(コッブは元ボクサーで、ラリー・ホームズのWBC世界ヘビー級王座に挑戦したことがあるタフガイ)。シャワー中にフランクを狙う役どころだったが、「いかついイメージ」をさらにアップするためニセの胸毛を張り付けて演技。刑務所の看守役であのR・リー・アーメイ(『フルメタル・ジャケット』で「ハートマン軍曹」役。若い兵隊をしごき、妙な歌で行進させるシーンでおなじみ)。アカデミー賞授賞式のシーンに大物ジェームズ・アール・ジョーンズ(ギャラが高かったらしい)。結局、シリーズ三部作の全てに登場してチョイ役を演じたアル・ヤンコビック。今回はフランク&ジェーンに衣装とアカデミー授賞式の招待状を奪われる役どころ。TV番組『フライング・コップ』から始まった「フランク・ドレビン」シリーズ。監督によると今回で「アイデアを出し切った」という。パート2で使われなかった映像も挿入。レスリー・ニールセンが亡くなったことで、これが本当に最後となった。製作のジム・エイブラハムズも死去(2024年)。
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