2020年10月8日木曜日

ジャッキー・チェン『スパルタンX』「移動レストラン&スペイン貴族の相続争い」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」「香港ビッグスリー」がスペインに登場。スペイン貴族&ギャングとの戦い、メニュー充実「スパルタン号」、謎の美女に注目です。

1.ストーリー

三人の中国人青年がスペイン貴族の相続争いに巻き込まれる。

2.キャスト&見所

トーマス(ジャッキー・チェン)とデヴィッド(ユン・ピョウ)は「いとこ」の関係。スペインで働き、パン屋の2階に下宿。早朝トレーニングではトーマスはちょいと手抜きする。傾いた探偵事務所の助手モビー(サモ・ハン)は個性的なパーマ頭(見た目で笑いを取るサモ。『探偵物語』の松田優作のマネ?)。事務所の所長が逃げてしまい(昼間でも「夜逃げ」?)モビーが所長代理を務めることに。そこへある紳士から「グロリアとその娘シルヴィア」を捜して欲しいという依頼。手がかりは古~い写真だけ。できるかそんなもん、と断りたいところですが、仕事を選べる立場じゃないモビー(失業したらスペインに滞在できなくなるらしい)。多額の経費に釣られてグロリアとシルヴィアを捜すことに。そのグロリア&シルヴィアから相続権を奪いたい貴族が悪役。ギャングを雇って彼女らを拉致。アクションシーンは「香港ビッグスリー」とギャング&貴族の対決が見せ場。ジャッキーの相手はマーシャルアーツのベニー・ユキーデ。ユン・ピョウはキース・ヴィタリ。サモ・ハンはスペイン貴族。カンフー、フェンシングに注目。他にも「スパルタン号」でのカーチェイス、サンシェード(日よけテント)を使ったアクション、トーマス&デヴィッドが街を荒らす連中にキックを食らわすシーンが迫力&コミカル。最高に楽しいのが移動レストラン「スパルタン号」。トーマス&デヴィッドが経営するレストラン。メニューはなかなか充実。コーラ、ミルクコーヒー、チャーハン、ホットドッグ、ハンバーガー、春巻など(春巻は1コ70ペセタ)。調理はデヴィッドの担当。トーマスはスケボーで注文をとり、お客に商品を届ける役目。店からの注意事項。デヴィッド「春巻きはおごれないよ」(赤字になりますから)。アクションシーンの場合でも「笑い」が入っているのがサモ・ハン作品のいいところ。カーチェイス中にモビーが「スパルタン号」から落下、特別出演のリチャード・ン、ジョン・シャム、ウー・マ、ポール・チャンらが笑いを取るシーン、ほか。

3.感想

世界を股に掛ける「香港ビッグスリー」(ジャッキー、ユン・ピョウ、サモ・ハン)。今回の舞台はスペイン。観光名所はもちろんのこと「この世の地獄」みたいな怖い所まで登場。ジャッキーらとスペイン旅行をしている気分になれる映画。三人がどんな活躍を見せるか? 何と言っても「スパルタン号」が楽しい映画。豊富なメニュー。お客が使うイスも非常時には武器になります。ストーリーは「偶然が重なって、事件が解決していく」というもの。サモ・ハン映画らしい、やや強引な内容。ほとんど手がかりがないのに目当ての人物を見つけるモビー。恐ろしく優秀な奴。モビーが捜す「グロリア」とその娘「シルヴィア」。シルヴィア役のローラ・フォルネルはなかなかの美人さん(1979年の「ミス・スペイン」だとか)。『五福星』シリーズではマジメな役だったユン・ピョウ。今回は「メガネキャラ」で笑いを取る役どころ(ユン・ピョウがメガネを掛けて出演する場合は「お笑い担当」であることが多い)。キャラ、格闘、コメディ(特にモビーがドジを踏むシーン)、個性的な演出(この世の地獄「掃きだめ」、「車が頑丈だから命びろいした」という三菱車の宣伝)、エンディングの「NGシーン」。日本のファンにはテレビ放送時の吹替も人気。「香港ビッグスリー」全盛期の名作です。

(予告編:YouTube)

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