「金洋ロードショー:映画ブログ」知能に問題がある兄と刑事の弟が主役のドラマ&アクション映画。美しいエミリー・チュウ、ギャングとの対決に注目です。
1.ストーリー
苦労が多い兄弟が仲間に助けられながら生きていく。
2.キャスト&見所
ジャッキーとサモ・ハンが兄弟役。実際に彼らは子供の頃から一緒だったため、この役作りはそれほど難しくはなかったのでは? ただし、「兄弟」といってもちょっとワケあり。兄デブゴン(サモ・ハン)はもうすぐ三十才だが、知能に問題がある。弟ジャッキーは兄の世話をしながら刑事の仕事をこなす日々。そんな二人が事件に巻き込まれてしまう。兄弟を温かい目で見守るジャッキーの同僚(ユン・ワーら)。ジャッキーの恋人ジェニー(エミリー・チュウ)。彼らのサポートにより、兄弟は孤立せずに済んでいる。悪役は香港警察が追っている宝石窃盗団。ボス(ジェームズ・ティエン)は狡猾な男。手下(ディック・ウェイ、チュン・ファット)は荒っぽい連中。ブツ(盗品)を無くした窃盗団がデブゴンを誘拐。警察に降伏した手下との交換をジャッキーに要求。兄を助けようとする弟。武装した同僚がフォロー。アクションシーンがかなり充実。オープニングの戦闘シーン、病院でのジャッキーと犯罪者の戦い、駐車場でのジャッキーら刑事たちとチンピラグループのケンカ、カーチェイス、建設現場での壮絶な戦い、ほか。カーチェイスのシーンは『ポリス・ストーリー/香港国際警察』用に撮影されたものと言われており、クオリティが高い。家族が障害を持っているというシリアスな内容。そのため「笑いのシーン」でもあまり笑えない。ジャッキーの恋人や同僚たちは優しいが、世間の連中は冷酷。デブゴンをバカにする家庭教師、食堂の店主、レストランの支配人。笑えるキャラとしては、オープニングの戦闘シーンで敵(ジャッキー)が接近しているのに気付かず撃たれる男、駐車場での乱闘シーンで刑事たちに囲まれる男、建設現場での戦いでドジって全く活躍できなかった男、ほか。
3.感想
泣けるシーンがある名作。サモ・ハンが知能に問題がある兄デブゴン、ジャッキーが悩める弟(刑事)を演じる。デブゴンが宝石泥棒の疑いをかけられたことから刑事の弟&仲間が犯罪組織と大乱戦に。80年代の香港映画を代表するメンバーが出演。ジャッキーの恋人「ジェニー」役のエミリー・チュウは『男たちの挽歌』でもおなじみ。ジャッキーの上官でスゴイ眉毛の特警隊指揮官はラム・チェンイン(『霊幻道士』シリーズ)。「駐車場でのケンカ」に登場するチンピラグループも結構有名な人たちが多い(リー・ホイサン、チウ・チーリン、フォン・ハックオン、『ドランクモンキー 酔拳』の鉄頭の男サン・クワイなど)。兄弟が苦労するつらい映画。態度が悪いチンピラ(タイ・ポー)。イヤミな家庭教師(アンソニー・チェン)。意地が悪い食堂の店主(ウー・マ)。デブゴンが笑いモノにされるシーンはやっぱり悲しい。「簡単な英単語」を教えるだけで一時間50ドルの授業料をとるイヤミな家庭教師(「偉そうに、このバカ」なんてヒドいセリフ)。食堂の店主はデブゴンにみっともないマネをさせて楽しむ(世の中、そんなもんですか?)。でもラストの「デブゴンとジャッキーの笑顔」でハッピーエンド。激しいアクションも見せ場。過激なアクションシーンの撮影では、犯罪者(チュン・ファット)が二階から落下するシーン、手榴弾で建設現場から悪党たちが落下するシーンで負傷者が出るアクシデント。音楽も充実。オープニングテーマ曲「CHINA BLUE」、ラストの「TOKYO SATURDAY NIGHT」。エンディングにユン・ピョウがチラッとだけ登場。キャラ、アクション、ユーモラスな演出、泣ける演出、テーマ曲がそろった名作です。
(予告編:YouTube)
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