ジャッキー・チェン『龍拳』「笑うシーンがほとんど無いシリアスカンフー作品」「金洋ロードショー：香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー：映画ブログ」師匠の仇を討とうとする弟子が「意外な事実」に困惑する映画。コブシを龍の形にした「龍拳」、美しいノラ・ミャオさんに注目です。

１．ストーリー

師匠を失った青年が「龍拳」で因縁の敵に復讐しようとするが・・・。

２．キャスト＆見所

暗くてとてもシリアスな映画。ジャッキー映画でおなじみの「笑えるシーン」が無い。ジャッキー・チェン演じる「ホーエン」。「カンフーの王者」でもある師匠サンタイが格闘家チュン（ヤム・サイクン）に倒され、復讐を固く誓う役どころ。「ジャッキーのカンフー映画」と言えば「修行シーン」。この作品ではそのシーンがありません。「あれから数年後」という感じで強くなったホーエンがチュンの本拠地にいよいよ乗り込む、という展開。師匠サンタイに突然挑戦した格闘家チュン。実にとんでもない男。しかし、チュンは自分がやったことを深く後悔。チュンと戦うために修行してきたホーエンは肩すかしを食うハメに。しかし、チュンが住む町には悪党一家が。引くほど卑劣な汚い手段を使ってチュンを陥れようとする「ウェイ兄弟」。邪魔なチュンを始末するため、ウェイ兄弟はホーエンを騙して味方にしようとしたり、スパイをチュンの道場に送り込んだり。ホーエン、チュン、ウェイ兄弟の戦いの行方は？　女性キャラにも注目したい。二人の美女が登場。ホーエンの師匠サンタイの娘役でノラ・ミャオ。チュンの娘役でリン・インジュ。シリアスな復讐劇のため、ノラ・ミャオはキツい表情のシーンが多い。リン・インジュはカンフーを使う女優さん（カッコいい）。ウェイ兄弟との戦いのシーンでちょっとした存在感。謎のカンフー「龍拳」。どんなカンフーなんだろう？　コブシを龍の形にしたカンフー。他のカンフーとあまり違いがなかったような気がする。

３．感想

地味な復讐モノ映画。復讐に燃えるジャッキーの「凛々しい表情」と謎のカンフー「龍拳」が見せ場。出演者はジャッキー、ノラ・ミャオ、ヤム・サイクン（『クレージーモンキー 笑拳』での悪役ぶりが有名）、ジェームス・ティエンとなかなか豪華なのですが、ストーリーがちょっと残念（？）。ホーエンが復讐のため龍拳をマスターしていよいよ因縁の敵に復讐、と思ったら、肩すかしを食ったり、悪党に騙されたり。ホーエンが悩むシーンが映画を重い雰囲気に。しかもチュンを裏切る汚いヤツもいるし、ウェイ一家の「知恵袋」みたいな小狡いヤツもいるし。敵のボスキャラは「セクシャルバイオレットNo.1」みたいな顔の卑劣漢。観ている方のストレスがたまっていくような展開。結局この映画は、最後にホーエンの怒りが爆発して龍拳で敵をボロボロにするシーン、が一番の見所かと。ウェイ一家との戦い、ノラ・ミャオ、冒頭の「チュン vs. サンタイ」が見せ場の作品。シリアスすぎる内容ですが「ジャッキーのシリアスな表情」が見たい方にオススメの映画です。

徐蝦（サンタイ役）：『ドランクモンキー 酔拳』の棒術の人

(予告編：YouTube)

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