2020年9月30日水曜日

ジャッキー・チェン『ドランクモンキー 酔拳』「全編ギャグ、最後はシリアスな格闘」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」ナマイキなカンフー道場のドラ息子が危険な殺し屋と対決するカンフー映画。鼻が赤いヘンなじいさん&「酔拳」の修行、女性キャラに注目です。

1.ストーリー

カンフー道場のドラ息子が「酔拳」の達人にしごかれて父を狙う敵と対決する。

2.キャスト&見所

ジャッキー・チェン演じる「黄飛鴻」(実在の人物。しかし、この映画の内容はフィクション)。カンフー道場のドラ息子。太々しい態度で師範代をからかうナマイキな奴。オヤジの黄麒英(ラム・カウ)が罰として飛鴻を「酔拳の達人」蘇化子に一年間預けることに。蘇化子(ユエン・シャオティエン)は酒好きのじいさん。「酔っぱらい拳法」の使い手で、今まで負けたことがないのが自慢。ただし、酒が切れると体が震える弱いところも。『スネーキーモンキー 蛇拳』のキャストで製作された映画。悪役も再びウォン・チェンリー。「無影拳」なる必殺技を使う殺し屋「鉄心」役。鉄心は蹴りが武器の危険なヤツ。この男に暗殺を依頼するときは箱の中に依頼書を入れておくのがルールになっている。個性的キャラがいっぱい。飛鴻のオヤジ黄麒英はカンフーの名人で道場のオーナー。「息子の教育には力を入れている」と自信タップリ。麒英道場の師範代(ディーン・セキ)は飛鴻にコケにされる情けなキャラ。飛鴻の叔母といとこ(リンダ・リンイン、トン・チン)。叔母であることを知らずに飛鴻が町で叔母さんにケンカを売るシーンが傑作。他にも麒英のライバル、飛鴻&蘇化子とモメる鉄頭男など「おもしろキャラ」が続々登場。アクション的には「酔拳」に注目。修行シーン(「左の瓶から右の瓶へ」ほか)、技の名前が解説されるシーン、飛鴻が「酔拳」で鉄心と戦うシーンが見せ場。鉄心の「無影拳」にも注目したい。アクション&コメディの内容。「シリアスと見せかけてウケ狙い」というパターン。ダサい師範代を飛鴻がコケにするシーン、食堂での乱闘&食い逃げ、飛鴻&蘇化子が町でインチキバクチを楽しむシーンなどが楽しい。

3.感想

全編が見所の傑作。コメディとカンフーがセットになっている演出のため、何回観ても面白い内容になっています。黄飛鴻という奴。何かやらかしてはぶっ飛ばされたり、罰を受けたり。「やらかす→やられる」が面白い序盤。本格的に修行するようになってからは「飛鴻の強さ」を楽しむ内容に。「蘇化子」役のユエン・シャオティエンはこのキャラが当たり役。カンフーの達人だけどボロボロのカッコしてたり、鼻が赤かったり、のヘンなキャラ。蘇化子と飛鴻は似たもの同士、って感じで最後まで楽しい。殺し屋役のウォン・チェンリーは本当に強い人(テコンドーをマスターしているとか。『死亡の塔』にも出演)。オープニング、中盤、ラストに登場。マヌケな師範代を演じるのはディーン・セキ(「香港の喜劇王」。「マヌケなキャラ」をやらせたらこの人の右に出る者はいません(いますか?))。他にも食堂の用心棒のジャイアン、町で飛鴻に張り倒される「おぼっちゃま」など。小松方正が吹き替えしているTV版で鑑賞するともっと楽しい(かもしれない)映画。カンフー、コメディ、キャラ、愉快な日本版テーマ曲(「拳法混乱(カンフージョン)」)に注目の傑作です。

(YouTube)「予告編」

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