2020年9月26日土曜日

ジャッキー・チェン『レッド・ドラゴン 新・怒りの鉄拳』「悪の日本人登場」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」日本が台湾を支配していた時代。日本人道場が中国人のカンフー道場「精武館」を強引に傘下に入れようとする。

1.ストーリー

日本統治下の台湾で日本人道場主が中国人道場「精武館」を始めとする全ての道場を傘下に入れようと企む。

2.キャスト&見所

日本人が台湾でやりたい放題だった頃が舞台。ジャッキー・チェン演じる「コソ泥」のロン。台湾では日本人が大きな顔。さすがに頭に来たロンが「精武館」に入門。あっという間に強くなっていく。そして最後は悪の日本人親子と対決。ノラ・ミャオは祖父を訪ねて来た「ミョウ」の役。急死した祖父に代わって「精武館」を再興する役どころ。他、師範(ハン・インチェ)、ミョウの弟(ジャン・ジン)、ロンの成長を陰ながら見守る「おばさん」。悪役は日本人(と言っても「日本人」を演じているのは中国人)。日本政府の命令で台湾の全ての道場を日本の傘下に入れようとする岡村という男。千葉真一みたいな顔で、カンフーの腕前は一流。気が強い娘と一緒に中国人たちに圧力をかける。日本人に媚びを売る中国人も立派な悪役。ロンが修行するシーン、戦うシーンが見せ場。入門してすぐに強くなるロン(「ジャッキー映画あるある」。初心者がすぐに「達人レベル」に)。最後は岡村親子と対決。素手での戦いだけではなく、ロンが三節棍を使うシーンもあります。

3.感想

香港・台湾ではあるジャンルの映画がヒットすると似たような映画が量産されます(『霊幻道士』を元にした『幽幻道士』とか)。これは「精武館もの」。カンフー映画には悪役が必要。昔の事もあるため、「日本人」は悪役として都合がいい、という考えで製作されたのだと思われます。結局のところは「正義 vs. 悪」という図式が成り立てばいいので、「それっぽい悪役」であればOKといったところ。整形する前のジャッキーが主演(整形前の何とも地味な感じのジャッキー。「華」がなさすぎる)。弱いクセにケンカを売ったりするコソ泥の役。顔立ちも役柄もイマイチ。ロンが強くなってからが盛り上がる映画。美人さんのノラ・ミャオ。悲しい役のため、表情は少し暗い(笑顔のシーンもあります)。悪役が多いハン・インチェは正義の側。「岡村の娘」役の女優はなかなかのカンフーの腕前。ラストが陰惨、笑いのシーンが少ない、ということで「ジャッキー作品」としては地味な映画。ジャッキー初期の作品ですが「弱い → 修行する → すぐに強くなる」のパターンや、怒りの表情、など後の作品でもおなじみの「ジャッキーらしさ」が見られる隠れた名作です。

(YouTube)「予告編」

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