『ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳』「珍キャラが登場するジャッキー版『死亡遊戯』」「金洋ロードショー：香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー：映画ブログ」青年が親の敵を討つカンフー映画（珍作）。偽ジャッキー、珍妙な「宿無し大将 vs. 麻雀大将」。最後は「目隠し対決」。

１．ストーリー

幼い頃に父親を失った青年が因縁の敵と対決する。

２．キャスト＆見所

「古い作品」と「新しく撮影したシーン」を合体して完成させた映画（ブルース・リーの『死亡遊戯』みたいなもの。香港映画はこういうのが得意なんでしょうか？　「ジャッキー・チェンの映画」だと思って期待するとガッカリしてしまうかも）。ストーリーは復讐モノ。一応、主役はジャッキー・チェン演じる「リュウ」。オヤジ（本当は叔父さん。いわゆる「育ての親」）、優しい姉と暮らしており、食堂で明るく働く青年であるが、子供の頃に父を悪党集団のボスに殺された過去がある。最後に親の敵と決着戦（と言っても、戦うのはジャッキーの代役）。「新しく追加撮影されたシーン」がオススメ。『ドランクモンキー 酔拳』の「蘇化子」でおなじみのユエン・シャオティエン演じる「宿無し大将」が登場。見た目が汚い「宿無し大将」。主人公にカンフーを教えたり、「麻雀大将」（ディーン・セキ）とかいう妙な奴と麻雀やカンフーで対決したり。「宿無し大将」とマヌケな勝負をする「麻雀大将」は地域の顔役。町で大きな顔をしており、リュウが働く食堂にショバ代を要求。ショバ代を賭けて宿無し大将と対決。「麻雀大将」の手下役は『少林寺木人拳』の「ぶーちゃん」こと、ジャン・ジン。大物ティエン・フォン（『ドラゴン怒りの鉄拳』『ヤング・マスター/師弟出馬』ほか）がリュウの父役を好演。アクションも珍シーン。リュウが親の敵と戦う映画ですが、コレは「古い作品」と「新しく撮影したシーン」を合体して作った映画。「新しく撮影したシーン」にジャッキーは出ていません。そのため、目隠しをした「偽ジャッキー」が最後の決着戦で活躍（暗躍？）。「親の敵」である悪党集団のボスが「目隠しをしてても相手を倒せる」とカンフーの腕を自慢するのは最後の戦いで共に目隠しして「偽ジャッキー」の顔を隠すのが目的。何ともセコいアイデア。

３．感想

ジャッキー・チェン版『死亡遊戯』。本人が出てないシーンは代役が担当。なかなかの珍作。本来ならば無視してもいいような作品。しかし、ユエン・シャオティエンとディーン・セキのコントみたいなやりとりが楽しいため、記憶に残る作品となっています（個人的に）。オリジナルは1974年の『タイガー・プロジェクト/ドラゴンへの道 序章』。整形する前のジャッキー・チェンが初主演した作品。「お蔵入り」になった映画で、日本では劇場未公開。『燃えよジャッキー拳』という妙なタイトルでビデオがリリースされました。この作品と「新しく撮影したシーン」を合体して完成させたのがこの『ジャッキー・チェンの必殺鉄指拳』。見せ場としては、「宿無し大将」がリュウ少年を鍛えるシーン（ヘンな修行もあります）、「麻雀大将」との対決、リュウ（ジャッキー・チェン）が飲食代を払わないチンピラをぶっとばすシーン（船上での戦い、敵が窓から外に落ちるシーンがあります）、最後の対決（「殺し屋グループのボス vs. リュウ（偽ジャッキー・チェン）」）。ただでさえ珍作なのにエンディングに二つのバージョンが。調べたところユン・ピョウも出てるみたい（気付かなかった。どこに？）。地味だった頃のジャッキーの顔が見られる作品。ユエン・シャオティエン、ディーン・セキ、ティエン・フォン（熱い演技）の三人に特に注目です。

（YouTube）「予告編」

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