2020年12月14日月曜日

ユン・ピョウ『ツーフィンガー鷹』「気が弱い洗濯屋 vs. 恐怖の京劇メイク男」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」「お尋ね者」がキレまくって町で人を襲う映画。洗濯屋の青年、ウォン・フェイフォン師父、セコい筋肉男らキャラに注目です。

1.ストーリー

洗濯屋の青年が荒っぽい「お尋ね者」と対決する。

2.キャスト&見所

主役はユン・ピョウ演じる気が弱い洗濯屋「タン」。「気が弱い男」が主役。敵は凶暴なカンフー男。そんな相手と戦えるんかい、という気もする。一応、凄腕の師匠に弟子入りしますが、ハードな修行シーンは無かった(ような気がする)。「白虎」とかいう悪役。お尋ね者。夫婦で逃亡しているが、役人に発見され、格闘。妻が死亡したため、ただでさえ荒っぽい男が凶暴化。元々いかつい顔に京劇のペイントをして、ホラー感がアップ。次々に人を襲う。「白虎」を演じるのは袁信義(『ドランクモンキー 酔拳』のオープニングに登場し、殺し屋「鉄心」と対決する役)。個性的なキャラがいっぱいの映画。一押しは關德興が演じる「ウォン・フェイフォン」。「酔拳」で有名な「ヒコウ」とも呼ばれるキャラ。変わった技で怪我人を治療したり、殺し屋の襲撃に対抗したり。關德興は昔から「フェイフォン」を演じてきた人で、この役に関してはジャッキー・チェンよりずっと先輩にあたる人。他にも、マヌケな警察本部長(樊梅生)、タンの兄貴分(レオン・カーヤン:『モンキー・フィスト 猿拳』)、タンの(リリー・リー:『ヤング・マスター/師弟出馬』)など。アクションシーンも個性的。タンは臆病な男であるため、戦うのは最後の方(白虎との一騎打ち)。フェイフォン師匠が凄腕を見せるシーン、白虎が人を襲うシーンがそれまでの主な見せ場になっています。陰惨なシーンが目立つ作品ですが、「臆病なタン」という設定で笑わせる映画でもあります。犬にビビったり、腕力で脅されて洗濯代を払ってもらえなかったり。だらしなさをお姉ちゃんに怒られたり。レオン・カーヤン演じる兄貴分がタンに嫌がらせした筋肉男を懲らしめたり、警察が的外れな事件捜査をしたりするシーンもコミカル。

3.感想

気が弱い洗濯屋が凶暴な「お尋ね者」を倒すことができるのか? 実にヤバイ奴の白虎。白虎の妻が死亡。それ以降、白虎はキレまくって人を見境無く襲う。妻が死んだときに鈴を身につけていたため、鈴の音を聞くと妻が殺されたときのことを思い出してプッツンしてしまう(他人からすると迷惑な話。タンが襲われたのも「鈴を身につけていたから」というただそれだけの理由)。そんなキレた奴がフェイフォン師匠&タンを襲う。どんな戦いになるか? 登場キャラは他にも、『ドランクモンキー 酔拳』の唐晶(トン・チン)がタンとデートする女の子の役で登場。フェイフォン師匠に怪我を治してもらう男は『ドランクモンキー 酔拳』の「鉄頭」サン・クワイ。「香港の蟹江敬三」フォン・ハックオンは仕立屋に扮した殺し屋役。「アクション」「コメディ」「ホラー」を組み合わせた作品。やや陰惨な内容(気持ち悪いグロテスクなシーンに要注意)。タイトルの「ツーフィンガー」の意味は本編で確認できます。個性的なキャラ、凶暴な敵との戦いに注目の傑作です。

(予告編:YouTube)

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