サモ・ハン・キンポー出演(1990年)。香港警察の刑事が犯罪組織と戦ったり、シンガポールで遊んだり。「ハゲ虎」&「デブゴン」のウケ狙い、格闘に注目です。
(あらすじ)
香港警察の刑事が狡猾な犯罪組織と戦う。
①主役
二人の刑事「ハゲ虎」(カール・マッカ)と「デブゴン」(サモ・ハン)が主役のアクション作。70年代後半から栄光の80年代に活躍して爆笑を取りまくった二人。しかし、この作品が制作されたのは1990年。ブルース・リーのマネ、オーバーアクションがウケるかどうか?
②タイトル
原題が「Skinny Tiger and Fatty Dragon」。「ハゲ虎」はタイトルでは「Skinny Tiger(痩せ虎)」。でも周囲からは「ハゲ虎」と呼ばわり(日本語訳)。「Fatty Dragon」はまさにサモ・ハン『燃えよデブゴン』。
③アクション
マッカはお笑い担当、サモ・ハンがアクション。コンビニ強盗を捕らえたり、ブルース・リー好きのデブゴンが宝石強盗とカンフーで対決したり。女装犯罪者との格闘、カーチェイス、大勢の敵に囲まれるピンチ、組織犯罪のボスとの最後の対決など見所がいっぱい。
④悪役
狡猾かつ残忍な組織犯罪のボスを演じるのはおなじみラウ・カーウィン。「サモ・ハン映画」ではレギュラーのカーウィンは見た目がナマイキな感じ。そのため悪役を演じることが多い。
⑤ヒロイン
女性キャラも充実。ハゲ虎の彼女は犯罪に巻き込まれてエラい目に。デブゴンが片思いしている女性警察職員チンは原田知世っぽい「清楚系」の子。仕事でやらかしたハゲ虎とデブゴンがシンガポールに気晴らし。そこで出会う美女二人はまぶしい健康美人。悪党(麻薬王トク)の手先を務める女ア・ライはなかなかの悪女。
⑥お笑い
ハゲ虎が麻薬の売人ジョニー(タイ・ポー)を脅して薬物取引の情報を吐かせたり、トクをおちょくったり。「何やってんだか系」のイタズラ・演技には思わず苦笑してしまうが、こういったベタなお笑いもまた楽しい。
⑦ツッコミどころ
コメディなので無粋なツッコミは不要。しかし、一つだけ。シンガポール旅行するハゲ虎&デブゴン。現地で知り合った女性二人とすぐに仲良しに。デブゴンは彼女がいないからいいけどハゲ虎にはプロポーズを待っている女性が。にもかかわらず、退職してシンガポールでその女性二人とカラオケ屋をやろうか、などと言ったりする。おいおい、笑いになってないぞ、このハゲ虎が。
(解説)
80年代にジャッキー・チェンを中心とした「香港映画ブーム」がありました。コレは1990年の作品。ブームが去った後の映画。主役は二人の刑事。この二人が中心になってストーリーが展開。アクションとコミカルな演出が楽しい。ただ、サモ・ハンがブルース・リーのモノマネしながら戦うシーンは「若い世代の人にウケる?」という気も。楽しかった80年代が終わって、新しい時代(コメディーではなくハードアクションの時代)へ。その境目にある、という点で注目の作品です。
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