2020年10月15日木曜日

ジャッキー・チェン『酔拳2』「危険な禁じ手で悪辣な英国人グループと対決」「金洋ロードショー:香港映画専用ブログ」

「金洋ロードショー:映画ブログ」酔拳の青年が中国国宝の海外流出を阻止しようとする映画。『男たちの挽歌』のティ・ロン出演。「アクションと笑い」の内容です。

1.ストーリー

酔拳を使う青年が中国国宝を海外に持ち出そうとする英国人と戦う。

2.キャスト&見所

医者の息子フェイフォン(ジャッキー・チェン)。父ケイイン(ティ・ロン)と列車で買い出しから帰る途中、偶然、中国国宝を入手。敵に追われ、禁じ手「酔拳」を使ったことでさらに窮地に陥る。製鉄所を悪用して中国国宝を国外に持ち出そうとする英国領事。フェイフォンが国宝を入手したため、荒っぽい手下ヘンリー(パク・ホスン)とジョン(ケン・ロー)に回収に向かわせる。さらに領事はケイインの土地も狙う。キャラが充実した映画。フェイフォンの周囲の人たち。『男たちの挽歌』でおなじみのティ・ロンが「ケイイン」役。ケイインは人格者でもある医者。「薬用人参」をめぐってトラブル発生。アニタ・ムイ演じる「リン」はフェイフォンの継母。フェイフォンとは妙に気が合う。フェイフォンが無くした薬用人参を買うため、貴重品を友人に売ろうとする。フェイフォンの友人ツァン(フェリックス・ウォン)は魚屋。カンフーではフェイフォンに負けたくない、と意地を張る。ファン(ホー・ヨンファン)はフェイフォンの酔拳に憧れる町の女性。ツァンは彼女のことが好きらしい。フク・マンケイ(ラウ・カーリョン)は偉大な武術家で軍人。中国国宝を英国領事から守るためフェイフォンと共闘。アクションでは、フェイフォンがマンケイと誤解から戦うシーン、酔拳で英国領事の手下と戦うシーン、マンケイと一緒にいるところを大勢の敵に襲撃されるシーン、ラストの製鉄所での戦いがオススメ。ヤリや炎を使うシーンなど、危険なアクションが多いのが特徴。アクションシーンが危険な分、アニタ・ムイがお笑い担当で作品がコミカルな雰囲気に。夫ケイインの目を盗んでマージャンしたり、フェイフォンのミスをかばおうとしてトチったり。フェイフォンが人前で英国領事の手下と戦うシーンでは野次馬役でタイ・ポーが登場。

3.感想

実在の人物「黄飛鴻」の若い頃を描いたフィクション。あの『ドランクモンキー 酔拳』の続編。ジャッキーが再び「酔拳」を見せる。パート2ですが前作とは何の関係も無し。年齢的に「未熟な青年」をジャッキーが演じるのはどうかな? という気もしますが、純粋に「アクションと笑い」を楽しめばいい内容になっています。英国領事が中国国宝を海外に持ち去ろうとするのをフク・マンケイとフェイフォンが阻止しようとするマジメなテーマの映画。ユーモラスな「酔拳」というカンフー、アニタ・ムイのコメディ役によって全体的にユーモラスな雰囲気の作品ではありますが、「製鉄所での戦い」での火を使った危険なシーン、「親子の断絶」といったシリアスなシーンもあります。『ドランクモンキー 酔拳』の「蘇化子」が出てこないのが非常に残念ですが、代わりに武術の達人「フク・マンケイ」がハードなカンフーを見せてくれます(ラウ・カーリョンはカンフー映画界の大物。有名作で監督・武術指導を担当。ジャッキー映画では『ツイン・ドラゴン』に出演。笑いを取るシーンだった)。ラストシーンが香港公開版と国際公開版とで異なることでも有名(「工業用アルコール」の怖さが表現されています)。エンディングのNGシーンも必見。アクション、笑い、ティ・ロンの「渋い演技」に注目の娯楽作です。

(YouTube)「予告編」

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